風カルチャークラブのパンフレットVol.17春季/夏季号が完成しました。
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私の家の紋は沢瀉(オモダカ)だそうです。沢瀉紋といっても数種類あるそうで、亡くなった母に聞いたのですが、すでに忘れてしまいました。あまり興味はなかったのですが、数年前に野の花が大好きな叔母から、オモダカの写
真を貰いました。ふと、気になって辞書をひくと「姓氏の一、家紋の一、〈面
高の意。葉面の脈が高く隆起しているのでいう〉オモダカ科の多年草。水田・沼畔などに自生する。葉は鏃(やじり)形で、長い柄がつく。六、七月に高さ約60センチメートルの花茎を立てて、円錐状または総状に白色三弁の単性花をつける。塊茎は食用。野茨菰。ハナグワイ。[季]夏。」とあり、意外と身近にある植物なのだ(と言っても近所に田んぼや沼などはないのですが、)と思いましたが、実際に見た記憶はありません。ただ、クワイの一種ということでなんとなく親しみがわいてきました。
20,000種もあるという家紋は雪・月・花を意匠化したものが好まれ、とくに花がいちじるしく多いそうです。
謎めいた家紋の話題はこれぐらいにして、いわゆるわが列島人は大の植物好きのようです。亜熱帯から亜寒帯まで多種多様の山野草が列島をおおい、雪の少ないところでは一年を通
してなんらかの花が咲いており、このことはこの列島に住んできた人々の心になんらかの変化をもたらしたと考えられます。また山野草の様々な用途(食べる、薬として、毒として、観賞する、栽培するetc...)は生活と文化にそうとうの影響を与えたのだと思います。そしてこんなにも数多くの草花にそれぞれ独特で、雅な名前がつけられているのは、おそらくこの列島だけではないでしょうか?今でも思い出します、キリマンジャロの登山ガイドに珍しい花の名前を聞くと、「フラワー!」とだけ答えたことを。
このような条件や構造が、この国独特の物狂いや数奇者を発生させるのでしょうか、私の知人で、この列島では物足りなくなってネパールで野生の蘭を探していた人がいました。ご存知のようにネパールは世界最大の垂直分布の標高差(約80m〜8,800m)をもつ国で、珍しい蘭がたくさんあるそうです。人の入らない渓谷や奥地で採取し、とうとうカトマンズで蘭園も作ったそうですが、その後どうなったかは解りません。おそらく彼は、温暖化などの環境の変化や文化の違いにより、絶滅していくと考え、守りたかったのかもしれませんが…。
カルチャークラブの講師の方々は、山野草に詳しく(もちろん山野草だけではありません)、日帰りの講座に同行しますとおおよそ10〜20の草花を教えてくださいます。はじめのころは、家に戻るとほとんど忘れてしまいました。どうにも、聞きました言葉と視覚が一致せず、植物を覚えるというセンスがないのだと少し悩みました。そこで考えたのですが、その日に教わった全部を覚えようとはしないで、一日に二つだけ覚えようと心がけました。見事にその作戦は的中しましたが、いまだに覚えた数はあまり多くはありません。
ちなみに皆さまはご存知だと思いますが、日本には約50種あるスミレの花の名の由来は昨年知りました。蕾の姿形が大工さんの使う墨入れ(墨壷)に似ているから、スミイレからスミレに訛ったとのこと、名をつけた人の観察力と想像力に驚きを隠せません。
今号は、その可憐な山野草に焦点をあて、講座を構成してみました。名前をとなえるだけで物語のイメージが広がり、わくわくさせてくれる草花を堪能してみてはいかがでしょう。
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