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有機JASの登録認定機関となっているMOA自然農法大学校大仁農場で、有機農法の技
術と理論を学びました。指導下さった大仁農場の学校長でもあり科学技術省長官賞受
賞の経歴を持つ木嶋利男先生は、この広大な農場で様々な農法を研究しています。受
講して下さった方々は、農大の現役学部生、オーガニック食品の商社勤めの方、家庭
菜園をされている方、レストランの経営者など、有機農法に深く関心を持っていらっ
しゃるお客様揃いで、質問も飛び交い、充実した2日間ではなかったかと思います。
試験的に従来型農法(農薬・科学肥料利用)と有機農法の比較をしている区画があり
ます。従来型農法の畑は、雑草が一本もなく、土は剥き出しで単一作物が整然と並び、
機械的・人工的な様子なのに比べ、有機農法の畑は林床が落葉に覆われているように
ワラで地表面を覆い、幾分は雑草も育ち、雑とした自然らしい感じ。育成中の作物を
比べると、有機農法の作物が立派でした。これは農薬や化学肥料に頼らず、何年もか
けて「いい土」を作り、畑で自然循環の環を上手に活かしている結果
です。「人間の 存在が環境にとって害」という話を耳にすることがあります。しかし、この農場では、
人間が誇りを回復できそうな希みを感じます。
その裏に新旧様々な農業技術と科学的な理論があり、時には常識を覆されます(連作
障害が云われますが、実は連作こそ病害虫に強くなれる等々)。あるいは「胚軸切除」
という技術。これは本葉3枚までのうちに胚軸を切り、2時間ほど切り花のように水
に入れ、土に挿すという技法。本来植物体内は無菌だそうですが、本葉3枚まで
間なら土中の微生物や病原菌への抵抗力を手に入れることができ、植物の生態を上手
く活かしながら生命力の強い作物を育てるという技術です。
実習では、有機栽培でニンジンを作るというシュミレーション(桑の使い方・堆肥を
畑に投入・耕す・畝立て・播種・そして間引き)、じゃが芋・大根の播種、トマト・
ナスのピンチを教わり、平行して様々な理論や技術(コンパニオンプランツ・土の中
水の誘導・家庭菜園規模の作付け例・育種・立体栽培)ややちょっとしたコツを見聞
きし、教わりました。
「我々は何故に自然を好むのか。少なくともその理由の一つは、自然は、我々人間の
ように嫉妬することはなく、騙すこともないからだ。」芥川龍之介の言葉です。
有機農法の畑を見ていると、自然は正直だとつくづく思うのです。
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