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[特集●木]樹の染め色を楽しむ
日本には、自然を愛で、季節の草花を楽しむ風習がある。四季折々の草木や花は昔人 の心を豊かにし、和ませた。草木染は、自然の恵みを受けた人々が成す古来からの業。 天然染料による染めは平安時代の十二単や江戸時代の友禅染めなど、長い歴史ととも に受け継がれてきた。合成染料が主流となり、一時忘れ去られた草木染。いまこそ自 然の風合いを求めて、草木に宿る生命の色に出会いたい。
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梅染め
 
●添乗記 [2003-05-11開講]  報告者●伊藤

新緑まぶしい爽やかな季節、講座「樹の染め色を楽しむ」は千葉県我孫子市にある相 島芸術文化村内の工房で行われた。相島の地は旧布佐町の一角に位置します。今回使 用した材料のひとつは、この敷地内にある柿の木の小枝。もうひとつは樹齢百年の白 梅で横浜在住の陶芸家の方よりいただいたものだとか。朗らかな笑い声を交えて染め の手順を説明する講師・戸田良枝氏は、春夏秋冬、季節のものを身近にあるもので染 め、自然を愛でることが草木染めの良さではないか、とおっしゃいます。 自然ならではのハッとする色の出会いも魅力のひとつ。柿の枝の染め色は、1週間前 に戸田氏が予め染めのテストをしたものと違う色に染まりました。絹のストールをゆっ くり浸すと、テスト時の橙色というよりも淡いオリーブグリーンが出てきたのです。 これは、柿の枝が1週間前より大きく成長し、葉の割合もより多くなっていたからで、 短期間の樹の生長ぶりを染めを通して実感しました。 ふたつと無い風合いを醸し出す草木染めは、きっと草木に宿る生命の色だからなので しょう。出来上がった作品への愛着がひとしおなのも納得できます。

 

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