生き物の視線で自然生態を案内してくれる藤本氏とエコツアーの聖地・コスタリカへの旅。普段、空を見上げて鳥を探すことのない人も、葉っぱの裏を捲る機会のない人も、参加者全員がいつの間にか藤本氏のさり気ないけれど見逃さない観察の仕方を次第に身に付けていったのだった。
着生植物に絡まれた樹木が鬱蒼と茂る熱帯雲霧林の世界では、天に向かってぐんぐんと伸びる樹や艶やかな緑たちに目を奪われ、溜め息をつきながら上を見上げていると、藤本氏は着生植物の解説をしつつもせっせと横切るハキリアリの行列を発見。鳥のさえずりも聞き逃さず、次々と美しい鳥を見つけてくれる。冒険気分いっぱいのトルトゥゲーロ国立公園ではジャングルクルーズをしながら様々な生き物の観察。ここまで来ると参加者の方々の目も鋭くなり、誰かが「いたよ!」と樹のてっぺんを指さす。藤本氏がどれどれ、と双眼鏡でよく見てみると、カラフルでくちばしのユニークなサンショクキムネオオハシだった。船のキャプテンも負けじと細い運河の入り江まで来ると、茂る葉の影に潜んでいたグリーンバシリスクを発見する。ここトルトゥゲーロは8月にはウミガメの産卵が見られる場所でもある。
原生林の淀みない空気に浄化されながら、藤本氏につられて色々な生き物の立場でものを考えるようになる。コスタリカへの旅は「自然との共存」の尊さを学び、人間の立場を見つめ直す機会なのかもしれない。 |